柄沢祐輔建築設計事務所
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- 会社URL:
- http://yuusukekarasawa.com/
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- 03-5314-3559
柄沢 祐輔
東京都
建築家
電話:03-5314-3558
多彩な空間が豊かな表情を見せる”アルゴリズム”
房総半島中部・君津市鹿野山にある週末住宅。
この見物は雄大な渓谷を見下ろす傾斜地に佇んでいる。
建物の外観は単純なキューブ。内部空間は田の字平面が二層に重ねられ、空間を仕切る壁面と床面と天井にキューブが入り込み、空間を抉り切り取っている。キューブ同士の角度はアルゴリズムによって相互に一定の値で角度がずれているのが最大の特徴だ。
アルゴリズムで定義されたキューブの回転角によって、それぞれの空間が多様に切り取られ、その小口はそれぞれの室に多様な空間を生み出している。
日中は天井のトップライトが光を室内に充満させ、内部空間は予想しない方向から光線が交錯する。
敷地の傾斜値に合わせてキューブの回転角が設定されており、空間内部には雄大な自然の風景を集めたように取り込まれ、風景と内部の一体感が感じられる。
独特のアルゴリズムという空間構成は、自然の風景を取り込みつつ新しい身体感覚を感じられる週末住宅の完成に繋がった。
- 外観
- 螺旋階段
- アルゴリズム
- キューブ
- 小口
- 週末住宅
情報空間を思わせる”ネットワーク”のような住まい
埼玉県・大宮駅に近い住宅密集地にある住宅。
89㎡の敷地に対し、建蔽率は50㎡である。
そこでその上限50㎡の建築面積を設定し、東西と南北にそれぞれ2層に渡り、高さを半階ずつずらして4つの床を配置した。
建物の周囲を構造となっている庇が取り巻き、それぞれの床を繋げている。その庇と床が連続しながら上昇していくという"ネットワーク"のような空間を造り出した。
枝分かれした部分には*ヴォイドが生み出され、空間と視線の抜けが生じる。だが動線としては*ヴォイドの反対側の空間には、各室とそれぞれを繋ぐ階段によって大回りして辿りつく構造となっている。動線と視線の関係は、長い距離と短い距離の関係を同時に埋め込まれたものとなり、インターネットの情報空間のような複雑で、多様な関係性を居住空間に落とし込んでいる。
住み手は決して広くはない床面積の中で多様な距離感と共に奥行き感の知覚や、互いの気配を感じ取る距離感を得ることが出来る。
このような錯綜した多様性のある距離感が埋め込まれた空間は「複雑な階層上のネットワーク」となり、現代社会の情報化とネットワーク化に建築が呼応した建築のあり方として誕生した住まいとなった。
*ヴォイド:建築などにおいて吹き抜けなど何もない空間のこと。
- ダイニング
- 階段
- ルーフバルコニー
- 外観
- 書斎
- キッチン
- 庇
- 洗面室