株式会社 廣部剛司建築研究所
- 住所:
- 神奈川県 川崎市高津区諏訪1-13-2広佐ビル3F
- 会社URL:
- http://www.hirobe.net
- ブログ:
- http://ameblo.jp/hirobe-t/
廣部 剛司
神奈川県
建築家
電話:044-833-9798
1968年 神奈川県生まれ。1991年に日本大学 理工学部 海洋建築工学科 を卒業後、芦原建築設計研究所(主宰 芦原義信1918―2003)に入所。公共建築や事業ビル、集合住宅などの設計に携わる。1998年春まで約2年間は、「国立科学博物館 新館」の監理責任者として常駐した。その後、世界の建築を実際に見て歩くために退所。8ヶ月に渡り世界中の名建築を訪ね歩く。この記録は2006年に著書『サイドウェイ 建築への旅』(TOTO出版)として書籍化されている(2009年に台湾版も発売)。
帰国後の1999年。廣部剛司建築設計室を設立し独立。
2009年 (株)廣部剛司建築研究所に法人化。
現在、日本大学理工学部海洋建築工学科、明治大学理工学部建築学科 講師
雄大な風景を取り込んだ、海辺の別荘
南房総の、緩やかなカーブを描く浜辺に佇むウィークエンドハウス。
多角形を折り重ねたようなインパクトある外観が目を惹く。
南にはおおらかな海が広がり、背後には山がそびえる。
自然豊かなロケーションを最大限に生かした空間を目指した。
複雑に見える外観だが、建築の配置はシンプルで機能的。
北側の住宅ポーチから南側の母屋のエントランスまで結ぶ通路を配した。
南北に延びる通路を軸に、東にはゲストハウスを、西には中庭を、通路の突き当り、南側に母屋を配置。
タイル敷きの中庭は水盤にもなり、山と海を繋ぐ象徴のような存在となっている。
母屋は、周囲の自然を贅沢に取り込んだ空間。
三角形を基本に部材を集合させた「立体トラス構造」を採用しており、箱型ではなく、壁や柱のないトンネル状に。
構造材を現したことで、アーチに包まれるような空間となった。
南北両面に向かって六角形の大開口が開き、南側は海を、北側は山の景色を切り取っている。
海と山の風景を同等に取り込み、雄大な自然が空間の一部となっている。
豊かな環境を最大限に生かし、自然美をおおいに取り込んだ住まいが完成した。
- 中庭
- 窓
- 外観
- 別荘
- 水盤
- ウィークエンドハウス
- バスルーム
- 立体トラス構造
- 住宅ポーチ
光と影が織りなす、表情豊かな住まい
都内の住宅密集地に建つRC造住宅。
敷地は道路から1mほどレベルが下がったところにある変形土地で、西側は道路に面し、そのほか3方向は隣家に囲まれている。
外壁は敷地の形に合わせて2層に配置し、道路と敷地のレベル差はスロープでつないだ。
敷地のコーナー部分の3か所には坪庭を配置。
外壁によってプライバシーを確保しつつも、外に対して開いた住まいをつくった。
コンクリートに守られた外観に対して、内部には光の移り変わりによって表情を変える豊かな空間が広がる。
道路から伸びたスロープを進むと現れるのは、光量をぐっと抑えた静謐なエントランス。
その先にあるリビングダイニングは、変化する光の動きを映し取るような温かい空間。
櫛引きの壁、黒のコルクタイルの床、タモ材のキッチンと、それに合わせて造作した木のダイニングテーブル、様々な素材が、テラスとトップライトからの自然光を受けてやわらかな表情を見せる。
季節や時間によって微妙に変わる光によって浮かび上がる素材感は、住まいに風情と温もりを与える。
陰翳に富んだ、趣ある住まいが完成した。
- テラス
- 階段
- トップライト
- 変形土地
- 造作家具
- 住宅密集地
- スロープ
- RC造
- 坪庭
- タモ材
- 櫛引き壁
風景を切りとる多面体の家
まるでアート作品を想起させるような、エッジの効いた佇まい。
施主のセカンドハウスとして建てられた木造二階建は、眼前には東京湾、背後には崖という自然に満たされた環境にある。海風や日光に晒される環境の中で永続しうる建物を考えた結果、堅い殻をまとった巻貝のような形状になった。
三角形の連続で形づくられた構造は、折り紙のように立体的でほぼ直線で構成されている。
その中で特殊な存在となるのが、入ってすぐの大きな円柱とダイニングキッチン。
二つの曲線がアクセントとなり、居住スペースの印象を柔らかくする。
南から西にかけて二面にひらけたリビングの開口部からは、壮大な地平線を望むことができる。
見る場所や時間によって表情豊かになるパノラマは、この素晴らしいロケーションと特徴的な構造体だからこそ成せる技。外殻に守られながらも外にも広がるこの住まいは、安心感と自然との一体感が共存する理想の週末住居となる。
- 眺望
- ガルバリウム
- リビング
- 外観
- 開口部
- 木造二階建
光が季節の移ろいを感じさせる家
都内のなかでも緑の多い、閑静な住宅街に建つ家。
敷地は南北に細長く、南側と北側は道路に、東側と西側は隣家に面している。
テラスで空と緑を楽しみながら食事をしたいというのが建て主の要望。
当初は2階リビングを希望していたが、道路に面した南側1階に中庭を設け、中庭の両翼にそれぞれダイニングとリビングを配置するプランを提案。
南から北まで光が抜け、奥行きを感じる住まいを目指した。
南側の道路は近隣のマンション専用の広い駐車場に面しており、駐車場に出入りする車以外、人通りは少ない。
そこで、通行する車が見えない程度の高さの外壁で中庭を守り、外部の視線を適度にカット。
プライバシーは守りつつ、中庭を通して光と空、緑を住まいに取り込んだ。
気候が許せば、中庭は心地良いアウトドア・リビングダイニングになる。
内部空間には漆喰や無垢のチーク材など、自然素材をふんだんに使用。
光に満ち溢れた空間というより、光の陰影を感じられる落ち着いた空間をつくった。
光を絶妙なバランスで取り込むことで、時間や季節の変化を身近に感じられる。
光のグラデーションが心を穏やかにしてくれる、居心地の良い住まいが完成した。
- 中庭
- テラス
- トップライト
- 漆喰
- 廊下
- 住宅密集地
- 無垢材
- チーク材
- 坪庭
- ハイサイドライト