丸菱建築計画事務所
- 住所:
- 岡山県 岡山市中区円山174-3
- 会社URL:
- https://www.malubis.com/
- ブログ:
- https://kajinoryu2.exblog.jp/
梶野 竜二
岡山県
建築家
電話:086-274-2289
丸菱建築計画事務所は、2013年に開業した岡山の一級建築士事務所です。
[ゆっくり]・[じっくり]・[しっかり]とお客様に向き合い、[質の高い]建築を設計しています。
[時間をかけて]・[深く掘り下げ]・[詳細に設計し]・[質を高める]ことを心掛けています。
木造建築を中心に、木や漆喰など自然素材を積極的に取り入れた意匠を得意としています。
倉敷の古くて新しい和モダン住宅
高梁川の東側にあたるこのエリアは、豊かな水に恵まれ昔から水田が拡がり、焼杉に漆喰壁の農家住宅が点在していました。近年幹線道路が整備され、市中心部へのアクセスが便利になったことにより、急速に住宅が立ち並ぶようになりました。この敷地は南北に住宅が迫っていますが、西側の土手方向には大きく拡がりがあり、この拡がりを住宅に取り入れることを端緒に設計を進めました。黒の下屋部分には水廻りを集め、また白の2層部分には各居室を集め、中央の吹抜け空間を介して南北明快に分けています。延床約28坪程度とやや小さめの住宅ですが、中央に大きな吹抜け空間を作ったり、各部屋をあまり間仕切らずに開放的な作りとすることで、28坪とは思えない程の拡がりを感じれるようにしています。外観はこのエリアに昔から佇む焼杉に漆喰壁の住宅の外観を踏襲し、歴史の延長線上に位置するデザインとしています。
- 吹抜け
- 和モダン
- 漆喰
- モノトーン
- 杉フローリング
- 木板張り
- 共用机
方形の平屋 力強くも優しさのある小住宅
いつも依頼者の境遇や個性を基に設計に取り組んでいる。
住宅という、不特定多数ではなく基本依頼者本人しか使用しないビルディングタイプにおいては、依頼者の生活スタイルやキャラクターに特化して設計するのが合理的である。
最大公約数的な一般解のハウスメーカーに依頼せず個人の設計事務所に依頼しているのも、それを期待しての事だと思われる。
この住宅の依頼者は、60代のひとり暮らしの女性である。
数年前にご主人を亡くし、残りの人生をひとり暮らしとしてスタートする出発点としての家づくりであった。
どのような住宅がこの依頼者にとってふさわしいのだろうか。
さまざま思考を巡らす中で、心の支えとなる力強さと大きく包み込む包容力、また心を癒してくれるような優しさをこの住宅で表現したいと考えるに至った。
もしかすると、それはご主人の存在そのものを体現しようと考えたのかもしれない。
力強い方形屋根を架け、その屋根下に大きく包まれるような一室空間が広がる。
室内はうっすら色味のある漆喰壁にブラックチェリーの無垢材。
優しい自然素材に包まれ、天窓からの陽光が室内を明るく照らしている。
依頼者は一人ではなくご主人と共に暮らす住宅と感じてもらえたら幸いである。
- 漆喰
- 平屋
- 一人暮らし
- シニア
- 女性
- 方形屋根
- ホワイト
SOHOリノベーション 既存ガレージを室内空間に改修
改修前は、2階がLDK+水廻り、1階が事務所と車庫兼倉庫であった。家族構成の変化により内部床面積を広げる必要があり、外部空間である車庫兼倉庫部分を内部化し、2室+収納部屋へとリノベーションを行った。車庫兼倉庫部分は外部空間であったため、断熱がされておらず、床・壁・天井に断熱工事をする必要があった。また床は土間仕上げのため、束立てして床組みを行い、新たな床をつくった。内壁を解体する工程において構造体がむき出しになるので、同時に柱梁に構造金物を取付け、耐震補強を行った。内装はチークフローリングに左官仕上げの壁、合板仕上げの天井とし、落ち着いた色調でまとめている。玄関戸は既存テンパードアを撤去し、素材感のある米杉鋸引き仕上げの外開き戸に置き換えている。
- リノベーション
- SOHO
- 改修
- 事務所併用住宅
11坪の平屋 光あふれる暖かな家
93歳と85歳の老夫婦のための終の棲家。
「太陽の光がたくさん入る暖かな家にしてほしい」というのが唯一の要望であった。
限られた予算の中で最大限に要望を叶えるため、南側に大きく開いた片流れ屋根とし、
南から直射光と隣地の植栽を借景に最大限に取り込むことができる形とした。
延べ面積11坪という極小平面に、水廻りを効率よく納め、残りをLDK+畳敷のワンフロア空間に設えた。
小住宅ながらも、色のトーンの統一と素材感を大切にし、日々の暮らしの中に温もりと安らぎが感じられる空間を目指した。
- 狭小
- 平屋
- 大開口
- 片流れ屋根
児島の小さなアトリエ 既存納屋のリノベーション
海から程近い山あいの敷地に、設計の依頼を頂いた。谷筋の頂部に位置する広い敷地内には、門・母屋・蔵・離れ・納屋等が点在している。その中の築80年の古い納屋を改修し、ドライフラワーを使用した小物を製作する作家のためのアトリエを設計した。既存納屋の使用できる材料は活用し、この敷地が歩んできた歴史を受け継ぎつつも、これからの未来を歩む建築として新旧素材の混在した古くも新しい建築を目指した。特に山側から敷地を見下ろすと、瓦屋根の連続が美しく、この瓦屋根の風景を継承しつつも、敷地に新しい命を加えたいと思った。耐久性の高い古瓦と、まだ丈夫で使用できる構造体は取捨選択して活用した。また、オーナーである作家の作品性と人柄にあった素材を新たに選定し、可愛らしさと素材感の感じられる建築になったのではと思われる。創作した作品はネット経由で受注し、全国に発送されるという。都会に住んでいなくとも、ネットを活用し常にオンタイムで日本中とダイレクトに繋がっている。のどかな地方の恵まれた環境に身を置き、敷地内の庭でドライフラワーに使用する植物を育て、また自由に育児と家事と仕事を自分の裁量でうまく回している。まさに現代的で最先端なライフスタイルを歩む作家のアトリエである。
- リノベーション
- 木造
- アトリエ
- 地方
- 瓦屋根
- 木板張り
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