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投稿記事
天井や壁に用いた曲線形、あえて上部をつなげた間仕切り壁、壁から天井まで一体となった厚みのある左官のテクスチャー、これらのエレメントが組み合わさり、障子窓からのやわらかい光が、はっとするような陰翳のグラデーションを生み出す空間になりました。
53㎡というコンパクトな面積ながら、曲線によってシームレスで繋がる壁と天井に、間仕切壁の上部から回り込む光が、空間に奥行きをあたえています。
一面バルコニーの住戸のため一方向のみからの採光ですが、室内に充ちる光の表情はとても豊かで、意図しなかったたくさんの景色や発見があり、見ていて飽きません。
マンション共用部となる窓には手を加えられず既存のままですが、開口を設計できる新築案件以上に光や風景がデザインされるという逆説的な結果は、今後にインスピレーションを与えるような新たな発見でもありました。
株式会社アオイデザイン aoydesign 神奈川県 建築家
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天体観測ドームのある家で、星を見ながら暮らす
東京での仕事をリタイアし、軽井沢に移住を決めた建て主。 自然の中で、趣味の天体観測を友人たちと楽しみながら暮らせる”終の棲家”を求めた。 余暇に趣味を楽しむための別荘ではなく、あくまで生活をする住まいを創るに当たって、天体観測ドームをいかに住居に組み入れるか、その距離感や方法が課題となった。 そこで、天体観測ドームと分離しながらも、それと共存した生活空間を提案。 天体観測を楽しみながら食事や会話を楽しめるよう、室内のLDKから大きく張り出した庇の下にアウトドア・リビングを設けた。 アウトドア・リビングは住居とドームの2つの棟を繋ぎ、これらの空間に一体感を持たせる役割を担っている。 望遠鏡で見た星をパソコン画面でも見られる機能を取り入れ、家の中でも観測を楽しむことができるように。 ドームと住居は離れているものの、趣味と生活は切り離さないよう考慮した。 軽井沢は湿度が高いため、室内の通気性や湿度の調整にも配慮が必要となる。 窓の配置を工夫するだけではなく、構造には独自に開発した木組みを採用した。 また、空間の縦横比すべてを、黄金比である5対8で構成。 美しく整った、端正な空間をつくった。 趣味を楽しむのみでなく、快適な暮らしを追及した家。 心地良い住まいで、星空を満喫しながら生活を愉しんでいる。
株式会社 矢板建築設計研究所 東京都 建築家