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投稿記事
天井や壁に用いた曲線形、あえて上部をつなげた間仕切り壁、壁から天井まで一体となった厚みのある左官のテクスチャー、これらのエレメントが組み合わさり、障子窓からのやわらかい光が、はっとするような陰翳のグラデーションを生み出す空間になりました。
53㎡というコンパクトな面積ながら、曲線によってシームレスで繋がる壁と天井に、間仕切壁の上部から回り込む光が、空間に奥行きをあたえています。
一面バルコニーの住戸のため一方向のみからの採光ですが、室内に充ちる光の表情はとても豊かで、意図しなかったたくさんの景色や発見があり、見ていて飽きません。
マンション共用部となる窓には手を加えられず既存のままですが、開口を設計できる新築案件以上に光や風景がデザインされるという逆説的な結果は、今後にインスピレーションを与えるような新たな発見でもありました。
株式会社アオイデザイン aoydesign 神奈川県 建築家
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大自然を’体感’ しながら佇む湖畔のセカンドハウス
世界遺産も多く観光地としても人気のある栃木県日光市にある中禅寺湖。外国大使館別荘や宿泊施設が並ぶ湖畔の一角に、このセカンドハウスがある。 「別荘では寒さもご馳走ですよ」という施主の想いをそのまま表現したかのように、標高1200メートルの位置に建てられた住まいは、夏場でも20度程度の風が通り抜ける大自然を肌で感じられる。 施主が夏季のみの滞在ということを考え、敢えて過度な暖房設備などは省き、この土地そのままの気候を体感できるようになっている。周囲の自然の力強さに負けないようあえて荒々しい表情のコンクリートなどの素材を用いた。 2階建ての建物は、道路から湖面まで約7メートルの高低差をつけたスパイラルな構造。2階テラスの開口部は、幅10メートルのダイナミックなガラス張りでダイニングやリビングから自然を体感出来る仕組みだ。1階は水面から僅か60センチの高さにあり、ボートの留められるデッキテラスを始めとして、バーラウンジと2つのゲストルームを配した。1階と2階を全て開け放てば述べ700㎡ものワンルームになる。 3D・CADを使用してプランニングされた建物は、心地良い波の音や湖畔の大自然を遮断することのない、眺めを「見る」のではなく「体感」出来る理想の形を実現。 訪れた人々が、大自然の「眺めを体験」することの出来るセカンドハウスが誕生した。