- Like!
- 1
天から注ぐ光で満たされる家
都心の住宅密集地に建つ家。
敷地は23坪で、東西に細長い。
東側は交通量のある道路に、ほかの三方向は高さのある隣家に囲まれている。
東側の道路から住まいを眺めると、外壁のどこにも窓がなく、3つの白い箱が少しずつずれて重なっている。
建て主の一番の希望は「光と風が通り抜ける家」。
密集地において、いかに自然を取り込むかが課題となった。
そこで、即面の窓を最小限に抑え、壁をまるで着物の帯のように少しずつずらしながら重ねるように構成。
ズレによってできた隙間は天窓となり、光と風を住まいに届ける。
採光を必要としない収納を中央に据え、収納を囲むように居室を配したことで、隙間から入る光や風、音といった外の自然を感じられる住空間を実現した。
光と風が通り抜ける室内に居ると、ここが住宅密集地であることを忘れてしまう。
柔らかな光で満たされた空間で、穏やかな時間を過ごしている。
外観
東側道路から見た外観。
隣家に囲まれた住宅密集地に建つ。
外観
東側外観。
3層の白い箱が、少しずつずれて重なっている。
ズレによって生じた隙間から光が漏れ、生活の気配を感じさせる。
外観
側面の窓も最小限に抑え、光や風は隙間によって取り込んでいるため、外からの視線は気にならない。
玄関
玄関は土間仕様になっており、奥には自転車も置ける収納スペースを確保。
玄関
玄関から階段と廊下を見る。
隙間部分の天窓から光が差し込む。
ダイニング
LDKは最上階の2階に配置。
白を基調とした清々しい空間は、天窓によって周囲からの視線を気にすることなく光を取り込む。
トップライトからの光が、ガラス張りの床を通じて階下に届く。
ダイニングからリビングを見る
リビングの西側から45cmほど上がったところに、壁に囲まれたテラスがある。
キッチン
キッチン東側の植栽スペースは、ズレによって生まれたスペース。
窓を開けると、西のテラスへと風が通り抜ける。
1階居室
1階は、中央には採光の必要がない収納を、収納の北側と東側に寝室や子供室を配置した。
採光は上からのみだが、十分明るい。
子供室
1階東側の子供室はテラスと繋がっている。
バスルーム
水回りは地下に配置。
バスルーム
バスコートを眺めながら過ごすバスタイムは、都心の密集地に居ることを忘れさせてくれそう。