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雄大な風景を取り込んだ、海辺の別荘
南房総の、緩やかなカーブを描く浜辺に佇むウィークエンドハウス。
多角形を折り重ねたようなインパクトある外観が目を惹く。
南にはおおらかな海が広がり、背後には山がそびえる。
自然豊かなロケーションを最大限に生かした空間を目指した。
複雑に見える外観だが、建築の配置はシンプルで機能的。
北側の住宅ポーチから南側の母屋のエントランスまで結ぶ通路を配した。
南北に延びる通路を軸に、東にはゲストハウスを、西には中庭を、通路の突き当り、南側に母屋を配置。
タイル敷きの中庭は水盤にもなり、山と海を繋ぐ象徴のような存在となっている。
母屋は、周囲の自然を贅沢に取り込んだ空間。
三角形を基本に部材を集合させた「立体トラス構造」を採用しており、箱型ではなく、壁や柱のないトンネル状に。
構造材を現したことで、アーチに包まれるような空間となった。
南北両面に向かって六角形の大開口が開き、南側は海を、北側は山の景色を切り取っている。
海と山の風景を同等に取り込み、雄大な自然が空間の一部となっている。
豊かな環境を最大限に生かし、自然美をおおいに取り込んだ住まいが完成した。
北側外観
北側住宅ポーチから見た外観は、多角形を重ねたように見える。
ポーチから南の母屋に向かって通路が伸びている。
右手にまず現れるのがガレージ。
その先の左手の建物はゲストハウス。
エントランスへ向かう通路
南北に伸びる外部通路は、北側の山と南側の海を繋ぐような存在。
右手にある中庭は水を入れると水盤に。
中庭は愛犬がのびのびと遊ぶ場所にもなっている。
左手はゲストハウス、正面にあるのが母屋。
リビングから中庭を見る
母屋は南北両面がガラス張り。
北側は山へ、南側は海へと視界が開ける。
1階リビングから北のほうに目をやると、水盤の中庭を介して山の景色を望む。
リビング・ダイニング
母屋の1階にはLDKを配置。
大開口が切り取る雄大な海の景色は、空間の一部となっている。
リビング・ダイニング
立体的に構造材を構成した「立体トラス」を採用。
アーチ状になった梁が建物を支えることで、壁や柱のないトンネルのような空間となった。
1階にはリビング・ダイニングを、2階には水回りと寝室を配した。
リビング
大きな窓から、ほぼ終日太陽の光が差し込む。
ダークカラーのワックスで仕上げた壁やナチュラルな色合いの構造材はほどよい木質感を出し、インテリアの一部となっている。
リビングからダイニングを見る
南北両面から自然を取り込んだ、おおらかな空間。
2階部分の無垢材の格子の中に、バスルームがある。
バスルーム
特にバスルームからの眺望を重視していた建て主の意向に沿って、バスルームは眺めの良い2階に配置。
視線は連続する無垢材フレームよって窓へと導かれ、果てしない水平線を望む。
ベッドルーム
母屋の2階に配した主寝室からも、海の眺望を愉しむことができる。