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家族と、外と繋がる「斜め」の家
南側は道路に、北側は線路に挟まれた敷地。
敷地の西側には建主のご両親が住む家が建っている。
両親との同居も考えたが、それぞれのライフスタイルを尊重するため敷地内同居という選択に。
物理的には離れていても、繋がりを感じられる住まいを目指した。
そこで、両家で共有できる空間として庭を設けることに。
両親の家の南側にはすでに庭がある。
それと同じように、新しい家も南側をあけるようにして建て、両親の家の南側にある庭を新しい家のリビング前まで連続させた。
フラットな庭をただ連続させるのではなく、高低差をつけてスロープにすることで共用スペースである庭とプライベートスペースであるリビング前の庭に程よい距離感が生まれた。
共用の庭から2階テラスへと続くスロープを一段ずつ上がるごとに気分が高揚する、ドラマティックな空間となった。
建物の平面は平行四辺形になっている。
平行四辺形の中央に中廊下を渡しその両翼に居室を配したことで、用途に応じた大小様々なサイズの居室や収納スペースをつくることができた。
様々な方向に開いた窓が外の景色や空を切り取る。
表情豊かで開放的な内部空間となっている。
スロープに平行四辺形「斜め」の形で隣家と、外部と心地良く繋がる住まいが完成した。
南側外観
シンプルモダンな外観にマンゴー色のスクリーンが差し色に。
1階部分はRC造、2階3階は木造。
1階ガレージの上部には2階リビングと連続したテラスが。
外観
共有スペースから2階のリビング前の庭まで続くスロープ。
芝生を植え、「面」のつながりを表現した。
2階テラス
スロープを上ると、2階リビングと繋がるテラスが現れる。
南北に風と視界が抜ける心地良い場所。
リビングからテラスを見る
テラスは壁に囲まれているため、隣家の視線を気にすることなく開放感を味わえる。
リビングの南には大きなはめ殺し窓を設け、ダイナミックに外と繋がる。
普段はこの窓にマンゴー色のスクリーンをかけ、住まいのアクセントとなっている。
リビング
様々な方向に設けた窓から光が差し込む。
スイッチプレート
建築家が自作した本革のスイッチプレート。
ポスト
建物と同じ、平行四辺形のポスト。