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昭和モダンを伝えるノスタルジックな家
築42年、鉄骨造3階建ての家をリノベーション。
この家は施主のご両親が建てたもので、かつて1階は写真館で、2階と3階が住空間だった。
リノベーション後も1階は貸店舗にし、2階3階を居住スペースにすることに。
インテリアが好きだったという施主のお母様は、海外の家具を購入したり、家をよりよくしたいとリフォームを繰り返してきたのだそう。
そんなお母様のこだわりが詰まった既存の家の良さを引き継ぎつつ、今のライフスタイルに合った住まいを目指した。
造作収納や家具や建具、キッチンなど、こだわって作り上げられた住まいの形はそのまま残し、できるだけ既存のものを流用。
ほとんど使っていなかったという2階の和室や、3階のバルコニーと3階の床の一部を撤去し、2階のリビングに新たに吹き抜けをつくった。
主空間となる2階LDKは抜けのある開放的な空間に、3階の寝室はこもれる落ち着いた空間へと生まれ変わった。
新設した壁には珪藻土やシナ合板などを使用し、素材感ある仕上げに。
既存の建具や家具の魅力がより一層映える。
長い年月をかけて作り出された魅力はそのままに、住み手の今の生活にフィットする住まいが完成。
味わい深い昭和モダンな家で、思い出を携えながら新しい暮らしが始まっている。
ダイニングからリビングを見る
壁に造り付けた収納やキッチン、ルイスポールセンの照明など、既存のインテリアを生かしたダイニング。
新築には出せない味がある。
ダイニングテーブルは空間に合わせてウォールナットの無垢材で造った。
キッチン
キッチンは20年前にリフォームした、TOTO製のフルオーダー。
設備のみを新たに。
リビング
ダイニング・キッチンとひと続きのリビングは吹き抜けの開放的な空間。
3階のバルコニーを撤去して設けたトップライトと南の窓から入る光で満たされる。
リビング
リビングの窓辺に置いたベンチは、もともとあったタンスの一部。
トイレ
木の箱の中がトイレスペース。
壁面収納は既存のものをそのまま流用した。
3階からリビングを見下ろす
3階のバルコニーや床の一部を取り払い新たに吹き抜けをつくったことで、住まいに心地良い抜けとほどよい一体感が生まれた。
階段
リビング階段を上って3階の寝室へ。
もともとは別の場所に鉄骨の階段があったが撤去し、木製の階段を新設した。
寝室
3階は寝室一部屋だけ。
床はラワン合板を使用し、既存のインテリアに調和している。
開放的な2階LDKに対して、落ち着いた空間となっている。
クローゼット
寝室のクローゼットや押し入れは、既存の建具を使って造作した。
どこか懐かしい感じがある。
寝室の収納
寝室の壁の造り付け収納も既存のものを活用。
木の扉だったのをガラス戸に替え、中のディスプレイが見えるように。