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スキップフロアで繋がる伸びやかな都市型住宅
都心にほど近い住宅地、21.21坪の小さな敷地に建つ、建築家の自邸。
北側は道路に面し、ほかの三方向を隣家に囲まれた立地。
隣家との間のわずかな隙間に光庭を設けるため、平面はいびつな六角形となった。
3階建ての建物の1階北側には駐車場を設け、その奥に水まわり、寝室を配置。
2階にはリビング、ダイニングキッチンを、3階には2つの子どもスペースを配した。
駐車場部分の天井を低く抑えることで、敷地の手前(北側)と奥(南側)でレベルに変化をもたらした。
そうすることで2階と3階はスキップフロアとなり、空間を有効に使うことができる。
2階のダイニングキッチンとリビング、3階の子ども部屋1と子ども部屋2はそれぞれ床レベルが違うが、天井は同じ高さで連続させた。
さらに床レベルの低いフロアに設けたキッチンカウンターは、床レベルの高いリビングの床と同じ高さにした。
空間を細切れに分節させず、連続させることで奥行きと一体感が生まれ、面積以上の広がりを感じさせる。
都市部の狭小地にありながら圧迫感を感じさせない、伸びやかな住まいが完成した。
北側外観
街並みに馴染む、スタイリッシュな外観。
隣家との隙間に効率よく光庭を設けるために、いびつな六角形のような形になっている。
外観
左右にある既存の建物ともに、屏風のような波型の面を形成することで、通りから見た表情に変化が現れるよう、住宅群としての見え方も考慮した。
玄関ホール
1階駐車場の奥に玄関がある。
写真右手には大容量のシュークローゼットを造作。
奥には寝室がある。
鉄板一枚で構成されたシンプルな階段で、2階へ。
寝室
1階寝室。
上部の窓は2階ダイニングに続いており、2階からの光を導く。
リビング・ダイニング
2階ダイニングキッチンとリビングの床にはレベル差があり、鉄板の階段とアイアンの手すりで繋がっている。
ダイニングキッチンからリビングを見る
床レベルに大きな差があるふたつの空間は違う場所でありながら、同じ高さの天井と、奥のリビングの床レベルと同じ高さのカウンターによって一体感がある。
キッチン
キッチンカウンターを壁に沿って並べたことで、水平線に取り囲まれたような奥行きのある空間となった。
リビングからダイニングキッチンを見る
床レベルが下がったダイニングキッチンは吹き抜けのような大空間。
壁に巡らされたカウンターに視線が導かれ、どこまでも続いていくかのような奥行きを感じさせる。
3階子どもスペース1
3階にはスキップフロアでつながる2つの子どもスペースを設けた。
3階子どもスペース2
子どもスペース1から4段上がったところに子どもスペース2が。
1階バスルーム
1階駐車場の横にあたる部分に水回りを配置。
浴室、トイレ、洗面、洗濯機が並ぶ機能的な美空間。