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機能的で美しい、懐かしさを感じる料理家の家
建て主はテレビや雑誌への出演、様々な食のビジネスなど多方面で活躍する料理家。
「なつかしいと感じる家にしたい」という建て主の要望をもとに、ホッと安らげる空間、そして仕事にも使える、機能的かつ美しいキッチンをつくった。
18畳のキッチンには、プロならではの視点が生かされている。
キッチンカウンターとテーブル型の冷蔵庫は壁付けにし、中央に広々とした作業スペースを確保。
掃除のしやすさを重視し、前面の壁は人造大理石、床はタイル、天板はステンレスを選択した。
キッチン以外は、手持ちのアンティーク家具がしっくりと馴染む、懐かしく味わいある空間。
昔ながらの家のように自然素材をふんだんに使いたいと、壁は珪藻土、床は無垢材で仕上げた。
庭の緑を眺められるリビングの大開口には格子戸を設け光をしぼり、ほの暗く。
陰影のある、落ち着いた印象の空間となった。
普段から来客が多いため、2階にはセカンドリビングや夫婦それぞれのための書斎も設けた。
夫婦にとっての「終の棲家」となるため住まいはバリアフリー仕様になっており、部屋間の段差をなくし、ホームエレベーターを設置する場所も確保している。
これから20年、30年と、住み手と共に時を重ねていける、そんな住まいが完成。
懐かしい空気感漂う空間で、丁寧で穏やかな暮らしを送っていくことだろう。
キッチン
機能的かつ、整然と美しいキッチン。
リビングからは死角になるセカンドキッチンと食品庫を合わせると、約24畳になる。
床はゴシゴシ掃除できるタイル、キッチンカウンターの前の壁は手入れのしやすい人造大理石に。
ステンレスの天板はいつも丁寧に磨かれ、住み手の丁寧な暮らしぶりがうかがえる。
キッチン
料理家ならではの視点を生かした、使いやすく手入れしやすいキッチン。
IHの隣にガスコンロを設け、料理によって使い分けている。
寸胴鍋の中がのぞきやすいようにと、ガスレンジは一段低くした。
壁面にはオープン棚を造作し、調味料を見せて収納。
よく使う道具類は調理台のすぐ下の引き出しに収納している。
引き出しは取り外して洗うことができる。
ダイニングからキッチンを見る
食品庫などのバックヤードはリビング・ダイニングの死角にあり、整然としたキッチンだけが目に入る。
キッチンとダイニングの間には引き戸があり間仕切ることもできるが、キッチンの眺めが美しいため引き戸を閉めたことがないのだそう。
ダイニング
シックな調度品と調和する、上品なダイニング。
ダイニングからリビングを見る
リビングとダイニングはひと続きになっている。
よく手入れされたアンティーク家具が並ぶ美空間。
リビングダイニング
格子戸から差し込む柔らかな光に包まれた、どこか懐かしい雰囲気のリビングダイニング。
リビング
大開口からは庭の緑を眺めることができる。
ただ明るく開放的なだけの空間にはせず、格子戸によって光量を抑え、ニュアンスのある落ち着いた空間に。
玄関
パーゴラの緑のアプローチを通って玄関へ。
フレンチドア仕様のガラス張りの玄関扉から光がたっぷり差し込む。
道路から奥まったところに玄関があるため、ガラス張りでもプライバシーは保たれている。
外観
外部からの視線をカットし、プライバシーを確保した外観。