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日常を森とともに、らせんにつながる黒い家
野生のオオタカも生息しているという静かな森。
そんな場所にある実家の隣に家づくりをすることになった建て主は、森を生かした住まいを希望した。
外観は森に溶け込みながらも船のような存在感のあるデザインに、室内は高低差を利用してらせん状に各スペースを配置したユニークなデザインに仕上げた。
室内から外を見るときは森が身近で素朴に見えるよう、壁面はあえてラワンベニヤにステインで黄色くするだけにした。
アウトドアや音楽フェスが好きな建て主ご夫妻は、木に囲まれた雰囲気が気に入っているという。
機能的でありながら、別荘のような気分も味わえる楽しい家が完成した。
外観
森に溶け込み、美しく見えるよう計算されたデザイン。
屋根と外壁はともに堅ハゼ葺のガルバリウム。
玄関
ファサードでは、白い庇が森を室内に取り込むように開いている。
キッチン
玄関を入って左手に配置。
家中をぐるりと回る段差の続きで、キッチンに庇がある。
リビング
屋根を支えるスチールの梁がアクセントになっている。
キッチンとの高低差は700mmあり、段差は収納に利用。
開口部
引き込み式の窓はすべて壁面に収納できる。
眺めをすべて森にするため、床が地盤面から1.2mの高さになるように設計。
リビング
壁の厚さが450mmから600mmあるが、それを収納に有効活用している。
キッチンとリビングを繋ぐ幅広の階段に思い思いに座り、友人たちと音楽を楽しんだりするそう。
寝室
ライトブルーの内装がさわやか。
こちらの開口部も開くことができる。
階段
ロフトへの段差も幅広にしているため、座ってのんびりできるスペース。
ロフト
個室の前にカウンターをつけ、スタディスペースとして利用している。
2階個室
将来的には間仕切りを立て、2部屋として使うことも想定している。
テラス
洗濯ものを干したり、テーブルを出してくつろぐスペース。
模型
北側にある実家に配慮し、建物全体を低く勾配屋根にした。
わざと黒くゴツゴツさせた外観が船のよう。