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鉄板がやわらかな曲線を描くクローバーハウス
普通の間取りではない住宅を希望していた建て主。
高低差のある敷地の地下を掘り、カーブを描く9mmの鉄板の裏にコンクリートを充填、どこにもない家を実現した。
硬いイメージの鉄板を曲線で使うことは、構造強度が出て様々な形を作れることから実は理にかなっている。
曲線はちょうど3枚の葉のクローバーのような形をしており、縦にも横にもすべての空間をつないでいる。
地下フロアは天井高4.6メートルあり、開放感に溢れている反面、個室は天井をわざと低くして、落ち着く空間へとメリハリをつけた。
夏はモルタルの床がひんやりして子どもたちのお気に入り、冬はファンヒーターだけで家中が温まり、暮らしやすい。
ファサード
一見して個人宅とは思えない、個性的な外観。
大きなドアは回転式で、小さな扉を内蔵している。
リビング
玄関を入るとモルタル床のLDKがある。
4面がガラスの1階から採光し、明るい室内。
ダイニング
クローバーの葉の一番大きな部分をダイニングとして使用。
「ここに座ると子どもたちの様子が一目でわかり、繋がりを感じられる」と建て主。
リビング
曲線の外側には、キッチンや水周り、子ども室を配置。
キッチン
シンプルで清潔感がある。
壁の曲線に合わせてカーブを描くシンクや、磁石で移動できる照明が楽しい。
配膳窓
キッチンで作った料理をこの窓からダイニングへ運ぶ。
動線に沿った機能的な設備。
子ども室
天井はあえて低くして、開放的なLDKとの対比で落ち着く空間に。
天窓
各個室の天井には船舶用のハッチを設置している。
円筒内部にはそれぞれ違う色を塗った。
階段
浴室の入り口にある1階への階段。
曲面に空いた長方形の入り口が船室風。
1階から地下の眺め
1階は使用目的を限定していない空間。
現在は一部を建て主の寝室として使用。
天井
一筆書きのように曲線が走っている。
ガーデン
全面ガラス張りの1階。
回廊状にロフトがある。
外観
高低差のある敷地に合わせて、地下と1階をデザインした。