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四季折々の緑と花を演出する静かな二世帯住宅
奈良市郊外の閑静な住宅地。
この地域に施主は家族5人とその母が暮らすための二世帯住宅を建てた。
眺望が期待出来ない中で構想されたのが、魅力的な風景となる庭を作り、眺める生活の出来る家であった。
しかも、造園のようなものではなく、あくまで自然に、静かに心打たれるものが求められた。
静かに心を動かされる庭を演出する核となったのは、高さ10メートルを超える3本のセンペルセコイア。
敷地を1メートルほど持ち上げる事によって、高木の庭と同緑の木々が集まって、深い森のような緑の奥行きを感じさせる庭が完成した。
建物はH型となっており、趣の深い庭が住まいを取り囲んでいる。H型平面の建物と樹木の配置によってプライバシーの確保と奥深い緑を楽しむ住まいが実現した。
1階は庭を挟んで主世帯のダイニングと母の和室が配されている。ダイニングは東側にFIX窓を用い、北側には高さ限界までの開口部を設け、ダイナミックな空間を感じられる。ダイニングから続く2階への階段は主世帯が使う部屋が配されている。
立ち止まって眺めるだけではなく、生活の動線の中で深い緑を感じられる庭と共に暮らせる住まいが、見事に実現した。
玄関ポーチ外観
イロハモミジが植えられたアプローチから玄関ポーチに続く。
道路側の入り口から玄関まで、四季折々の庭の眺めを楽しめる。
1階ダイニング
主世帯のダイニング。北側のテラスには丹波石が敷かれ、全面開口とし庭の景色を十分に取り込んだ。
東側には高さ1500mmのFIX窓を設けている。
このダイニングの最高天井の高さは5000mmの大空間。
1階主和室
1階母世帯からダイニングを臨む。
和室と廊下はコーナー部分の建具を使用し庭に開放出来る。
緑と一体化した空間が感じられる。
ガーデンから主世帯ダイニングを臨む
ダイニングはもちろん、あらゆる居室から緑の眺めが楽しめる東庭。
天井いっぱいの大開口と東側のFIX窓により、一日のどの時間でも内外の一体感を生み出している。
玄関ホールから東庭を臨む
玄関ホールはグレーの落ち着いた基調。
続き間のホールから東庭の緑が垣間見える。
ダイニングから東庭、和室を臨む
大空間を持たせたダイニングの開口部からは、四季折々の緑を楽しめる庭、その向こうに母親の和室が垣間見える。
親子間の距離感を保ちつつ、緑の中を行き来出来るような動線が配されたH型平面設計となっている。