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「光天井」が空間に変化をもたらすリノベーション
RC造の2階建て2階部分のみを、水回りを中心にリノベーションした住まい。
施主夫妻のこの建物においては、適度なプライバシー空間を保ちながらも間仕切りの扉を出来る限りなくす計画が立てられた。
2階部分の既存の廊下から、各部屋に分岐させ水回りと収納の拡張を図るための回遊性がポイントとなった。ラウンジ→バスルーム→寝室という動線に繋がるものである。
開口部が殆どないために光の取り入れが難しい浴室の天井を「光天井」とした。部屋ごとの「明」と「暗」が反転し、以前はもっとも暗かった水回りの部分をはじめその隣室は光溢れる空間となった。
ラウンジ→バスルーム→寝室は、内部・外部・寝室という新たな動線を生み出している。
部屋ごとの開口部はアーチ型のステンレスとなっており、それぞれの空間をより新鮮なものとしている。既存の勾配天井を活かした寝室は入れ子状に箱型で囲い、プライバシーを保ちつつ開放感を持つものとなった。
限られた場所のなかでリノベーションしたこの建物は、既存にない動線を生み出し、多々の様式と光天井によってそれぞれの空間に微妙な変化をもたらし続けている。
寝室から
寝室から、パウダールームと浴室を望む。
開口部はアーチ型に造られており、その側面に張られたステンレス材は水回りの景色に反射する。
パウダールーム
左にラウンジのあるパウダールーム。
パウダールームの天井は710mm角のアクリワーロンを吊るした。
この照明が連なった水回りは、住まいの中で一番明るい空間となった。
浴室
浴室からパウダールームを見通す。
水空間は6300mm×3150mmでガラスの仕切りと光天井によって明るい雰囲気。
奥はボックスとして囲われる寝室。
寝室
切妻屋根の寝室。
家型の天井を持つ屋根となっている。
居場所はボックスを内包されて造られており、白塗装した天井面に照明を設け、光が反射させる間接的な印象を与えている。
ラウンジ
浴室と繋がるラウンジ。
動線を確保することにより、浴室からの照明で微妙な明るさをコントロールしている。