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シンプルでコンパクトな都心の住まい
天井や壁に用いた曲線形、あえて上部をつなげた間仕切り壁、壁から天井まで一体となった厚みのある左官のテクスチャー、これらのエレメントが組み合わさり、障子窓からのやわらかい光が、はっとするような陰翳のグラデーションを生み出す空間になりました。
53㎡というコンパクトな面積ながら、曲線によってシームレスで繋がる壁と天井に、間仕切壁の上部から回り込む光が、空間に奥行きをあたえています。
一面バルコニーの住戸のため一方向のみからの採光ですが、室内に充ちる光の表情はとても豊かで、意図しなかったたくさんの景色や発見があり、見ていて飽きません。
マンション共用部となる窓には手を加えられず既存のままですが、開口を設計できる新築案件以上に光や風景がデザインされるという逆説的な結果は、今後にインスピレーションを与えるような新たな発見でもありました。
リビング
障子によって拡散された光がRのついた左官天井を柔らかく照らす
リビング
壁の高さを梁下までにしたことで天井面が繋がり広がりを感じる
廊下
障子からの距離によって濃淡のついた壁のレイヤーが、空間に奥行きをあたえる
壁面
曲率の違うRでしつらえたニッチ
SOHO/スモールオフィスホームオフィス
天井内に隠れていた既存RCの解体された垂壁は、敢えて残してオブジェに
ベッドルーム
梁下高さでおさえた間仕切り壁のエッジがつくる幻想的な光の景色
更新日時 2021年02月14日