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若ヶ谷の家・竣工後11年の写真
若ヶ谷の家は2003年に竣工し、11年目になる2014年に、再度撮影を行いました。
時を経ても、タイムレスに美しくあり続ける様子を記録したいと、考えました。
敷地の4面のうち2面は道路、1面は用水路を隔てた隣地に接している為、直接の隣地は西面
のみです。それぞれ銀行、郵便局、住宅、集合住宅が建ち、2~3階建ての低層の建物に
囲まれています。
元々この敷地が開けた場所であった為、道路の交差する角は、以前の見通しを確保できるよう
5.5m×9.0mのオープンスペースとしています。
建物は日本の風土の特性を生かした計画です。東西に長く配置しています。また、庇の深さを
1.1mとし、通風と直射光に配慮しています。
熱環境ではパッシブシステムを組み込んでいます。屋根面から集熱した空気をダクトで引き、
夏は排気し、冬は暖気として使います。
システムへ供給される電源は太陽光発電を使い、環境負荷の低減を実現しています。
使用している材料は、木、石、珪藻土など無垢の材料を極力用いています。
時の経過とともに美しく変化する様、デザインしました。
南の庭
庭の樹木も成長し、落ち着いた外部空間となっています。
東面外観
敷地の端から端まで、建物を貫くコンクリート打ち放し壁が有ります。住宅部分とアトリエ(仕事のスペース)を象徴的に分割しています。
南の庭からリビングを見た所
リビングから南の庭へ、深い庇とデッキでつながります。
玄関
玄関には、トップサイドライトから安定した光が落ちてきます。
居間から北の庭へ
居間から北の庭へは、床を1段下げ、土間の床とすることで空間を繋いでいます。北の庭と南の庭は赴きが異なります。
アトリエ
アトリエ(仕事のスペース)には、外部から連続するコンクリート打ち放しの壁がそのまま見え、象徴的に空間を分けています。
和室
外部から連続するコンクリート打ち放しの壁がそのまま内壁に使っています。
洗面と浴室
洗面台、浴室とのパーティションは透明のガラスです。空間に広がりを感じます。浴室にも小さな庭が有ります。塀で囲まれている為、プライバシーが守られた外部空間です。
玄関へのアプローチ
アプローチに沿って水盤が有ります。敷地内の井戸の水を利用しています。
外観全景
軒が深く、屋根の勾配も緩い為、薄い屋根が軽く載った印象の外観です。