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キッチンの家

築30年の家を建て替えるプロジェクト。

広い敷地に点在する母屋、庭園、駐車場などとの関係を保ちながら、プライバシーも確保する。
突き抜けた開放感と明確なプライバシー重視。
2台の冷蔵庫を駆使して数家族分の料理をまかなえるキッチン。風通しと冬の暖かさ。

これまでの住まいの悩みを一掃する、依頼者の夢が実現しました。

ダイニングキッチン

ダイニングキッチン

フルオープンサッシの向こうに広がるのは、中庭から一段上がったタイルを敷いたテラス。
アウトドアリビングとして、お茶を飲んだりワインを傾けたり、毎日を豊かにしてくれるスペースです。

オープンキッチンの向こうに広がるのは建具が並ぶ収納スペース。
2台の冷蔵庫、食器棚、食品個、物入れが壁に面してずらりと並び、それを連続した扉が隠してくれます。

玄関

玄関

光がたっぷり入る明るい玄関。前に開けた坪庭と背後の中庭から、明るい陽射しが差し込みます。

玄関扉はペアガラスの断熱ドアを採用し、両脇のFIXももちろんペアガラス。

次世代省エネ基準を満たす断熱性能と開放感を同時に実現した家です。

キッチンから玄関方向

キッチンから玄関方向

珪藻土の壁に反射された光がやわらかく吹き抜けを満たす、ダイニングスペース。

家の奥から玄関を見ると、ダイニングの垂直方向の吹き抜けと、玄関からキッチンに続く水平方向の見通しが一望できて、空間の一体感と広がりを同時に感じることができます。

この開放感と冬の暖かさを両立できるのが、蓄熱暖房と次世代省エネ基準を満たす断熱性能です。

キッチンの家

キッチンの家

家族中心だったライフスタイルを卒業し、夫婦の時間を取り戻したい。
第ニ章が幕開ける、その舞台が整いました。

冷蔵庫2台の収納と食品庫、使いやすいオープンキッチン。
夏は風通しよく、冬あたたかい家。

快適に住まう条件を満たしつつ、肩の力を抜いた穏やかな豊かさ表現したい。
お施主様との話し合いと職人さんたちの技術が、コンセプトを明確に反映した家を完成させてくれました。

ダイニングキッチン夕景

ダイニングキッチン夕景

フローリングの木の色が中庭からの光に映えて、ゆったりした時間が流れるダイニングスペース。

大人世帯にふさわしい、シンプルかつ豊かな空間です。

その要諦は ・幅広のフローリング ・色彩と質感の統一 ・ブラインドの質感・透光性 ・珪藻土 などなど、空間を構成する要素の質感・色調・サイズのバランスをとること。

また、床を多く見せることでより面積よりも広い空間に見せること。吹き抜けによるタテの視線移動も、開放感を与えます。

リビングからキッチン方向

リビングからキッチン方向

木の質感が優美な室内。リビングの背面には杉の格子を取り付け、階段と、またダイニングスペースとの間仕切りとしました。

この広く開放感あふれる空間で冬も暖かく過すために、扉や窓の開口はすべてペアガラスの断熱サッシ、屋根・壁には吹き付けにより発砲する断熱材を充填し、外周部の床下と基礎立上がりも断熱仕様、1階には蓄熱暖房機を2台設置して面積をカバーするよう計画しました。

開放感 と断熱性能をデザインの中で両立させることは、豊かさの表現において重要なポイントと考えています。

リビング

リビング

玄関を上がると仕切りなしで広がるリビング、あえて天井高さを抑え、落ち着いた空間を作りました。
幅広のオークのフローリングが、大人世帯の豊かさを表現しています。

TVボードもこのように背面の壁や化粧柱・格子とともに作ることで、市販の家具では出せない統一感を現すことができます。

格子の内側にはエアコンを取り付け、照明器具も含めてできるだけ機器が目に入らないよう、空間を生かすデザインを心掛けました。

中庭テラス

中庭テラス

芝生の庭と室内をつなぐタイルのテラス。

「庭でお茶を飲みたい。」というささやかな願いが、今回の家づくりの小さな動機でもありました。

その夢を実現するためのスペースです。 ここではないどこか、ここにはない何かへの憧れこそ、人間が持つ想像力のきっかけであり、創造性の源です。

構造がしっかりしてるとか断熱性能が高いとか。人はスペックで説得されようとしますが、ほんとうに大切なのは、「庭でお茶を飲みたい。」という理屈抜きの憧れ。

その思いが出会いを呼び、プロジェクトを構成し、職人を招き、ここに建物として結実しました。

庭

塀にうがたれた開口から既存庭園の緑が垣間見えて、この家が一続きの広い敷地に建っていることを思い起こさせます。

家の独立性とプライバシーを保ちつつ、既存建物・庭園と調和をはかる。

お施主様のアイデアで作った開口ですが、下に敷いた枕木が内外をつなぐ役目を果たし、敷地全体との一体感が思いがけず奏功しました。

全景夜景

全景夜景

既存庭園から見た夜景です。
広い敷地の中で、プライバシーを保ちつつ拒絶しない。こぼれる光が敷地全体との調和を実感させてくれます。

塀の一部を窓にすることで、中庭と既存庭園が芝生でつながりました。
余裕のある敷地にゆったり構えた家が建つ様子は、この家で始まるご夫婦の新たな暮らしを物語るようです。

更新日時 2014年06月11日

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ユーザー

有限会社アーキシップス古前建築設計事務所
京都府 建築家

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