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細部にこだわったヴィンテージの家
築18年、13階建ての12階部分に位置する中古マンションの1室をリノベーション。
インテリア好きな施主夫妻のための住まいを計画。
ビンテージ家具や古民具など、夫妻こだわりのインテリアと調和する部屋を目指した。
壁や天井はコンクリートの現しを基本とし、設置する家具の色合いや部屋の明るさによって塗装を調整。
配管は敢えてむき出しにすることでインダストリアルな雰囲気を出した。
南北にバルコニーがある風抜けの良さを生かし、LDKは縦に長く配置。
両サイドから通風と採光が得られ、高層階ならではの景色を見渡すことができる。
リビングとダイニングの間にオープンキッチンを置くことで、開放感がありながら区分けされた空間としている。
夫妻の一番のこだわりは、リビングと洗面室を繋ぐ格子窓。
木枠の窓越しにリビングから見える洗面室をつくるのが夢だったという。
生活導線上にオープンに配置することで、見た目だけでなく機能的な間取りとなった。
ガラスで仕切っているため空間を広く見せる効果も。
コンクリートやステンレスの無機質感。
そこに有機的な木の温かみを組み合わせて、インテリアが自然と馴染む空間が生まれる。
古さの中にも新しさを感じられる住まいが完成した。
玄関
入ってすぐ目に飛び込んでくるのは、今となっては見かけることも少なくなったパタパタ下駄箱。
この棚をキレイに収めるためにトイレの扉の位置を調整した。
ダイニングから南側の眺め
右手中央にある古い店舗用のショーケースは食器棚として使用。
あえて正面を壁側に向け、前後反対にしている。
右側の扉は玄関へと繋がる。
キッチン
オーダーメイドのオールステンレスのキッチン台。
オープンにすることでカフェのような雰囲気になった。
東側の壁に棚を作り付けてキッチングッズを並べている。
リビング
南側のバルコニーから自然光がたっぷりと入るリビング。
窓側の壁は漆喰塗装でテクスチャーを現している。
木枠越しに見えるのは洗面室と家事室。
リビングから東側の眺め
味ある風合いの木枠の格子ガラスは、木目や色味などイメージ通りに仕上げるため何度も打ち合わせを重ねた。
中央2箇所のみ開閉できるようになっている。
洗面・家事室
洗面台はイギリスで100年以上前に製造された、琺瑯製のベビーバスを使用。
アンティークなデザインの水栓と組み合わせてオリジナルの洗面台をつくった。
洗面・家事室
キャビネットの上はアイロン掛けなどの家事の作業場にもなる。
洗面室からの南西の眺め
洋服や鞄などを見せる収納にして、セレクトショップのような雰囲気に。
天井には太い配管をめぐらせて、インダストリアルな趣も醸し出している。
デスクスペース
ダイニングの一角に設置したデスクスペース。
古い木机を置き書斎代わりにしている。
壁の色と相まって落ち着いた空間となった。
LDKと寝室を繋ぐ扉
リブ状に凹凸ある型板ガラスもネットで購入したもの。
存在感を出しつつ部屋の雰囲気に馴染んでいる。
床材のチェリーのフローリングは、やすりとオイルでヴィンテージ風に仕上げた。