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生活と趣味の空間を同等に 新しい間取りの姿
線路際の高台に建つ、地下1階、地上1階の家。
建て主が「いつか家を建てるなら叶えたい」と抱いていた希望はふたつ。
夫婦お互いの気配をいつでも感じられる空間と、ビリヤードルームをつくることだった。
それらを実現すべく、地下1階をビリヤードルームとし、1階をLDKと寝室、水回りなどの生活スペースとする、大胆な間取りを選択。
延床面積29坪と決して広大な土地ではないが、あえて生活スペースとビリヤードスペースを同じ広さにすることで、建て主の趣味を反映した贅沢な暮らしを実現した。
地下1階に設けられた玄関を入ると正面に現れるのがビリヤードルーム。
階段を上って1階へ行くと、LDKと寝室が緩やかに連続した、開放的な空間が広がる。
間仕切りがないワンルームなので、夫婦で好きなことをしながらもお互いの存在を感じられる。
南側全体に配した窓が、外の景色をパノラマのように切り取っている。
建て主のこだわりを存分に生かした家だが、将来の生活の変化についても考慮されている。
今後家族が増えた場合に備え、寝室を2部屋に分けられるようにしたり、地下のビリヤードルームは台を取り払えば予備室として使用することも。
今を豊かに楽しむためだけではなく未来のことも考えた、可能性を持った住まいとなっている。
外観 夕景
夜になると、家の明かりが街に溶け込む。
外観
1階の南側全体に窓を配した。
窓の外に設けたテラスは日当たり良好。
ビリヤードルーム
地下1階にある玄関を開けると、ご主人たっての希望だったビリヤード台が。
「家にいながら大好きなビリヤードをできる幸せは、何ものにも代えがたい」とご主人。
地下の面積の大半をこのビリヤードルームが占めており、線路側の西側には納戸を配置。
電車の騒音についても考えられた配置となっている。
1階リビング
階段を上った1階には、開放的なオープンスペースが広がる。
LDKは間仕切りのないひと続きの空間で、寝室とも緩やかにつながっている。
南側一面に設けた大開口が、外に立ち並ぶ家々の景色をパノラマのように見せる。
高台にあるため、1階からでも開けた眺望が楽しめる。
リビング一角に設けられたワークスペース
絵画教室で絵を教えている奥様。
リビングと水回りの間にできた三角のスペースには棚を造作し、アトリエとした。
当初、アトリエはダイニング兼用にと考えていたが、空間をやりくりしてワークスペースを作ることができた。
リビングから寝室を見る
リビングと寝室の間には壁を設けたものの、天井までは届かない高さにしており、空間に連続性を持たせている。
北側に設けたハイサイドライトが空を切り取って見せる。
寝室
ロジポールパインの床やシナベニヤの造作家具で、プレーンな印象に統一した空間だが、唯一寝室の壁にはダークブラウンを使用。
パウダールーム
シンプルでナチュラルな印象のパウダールーム。
水回りは線路に面する西側に集約し、電車の騒音が直接LDKに入ってこないようになっている。
外観
緩やかな傾斜に沿ってコンクリートを立ち上げた、地下1階地上1階の建物。
玄関は、法規上は地下となる。
屋根と外壁はガルバリウム鋼板。