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緑の屋根がシンボリックな、街のランドマーク
休日は親子連れで賑わう交通公園の前に、目を惹く一軒家がある
地面からすこし浮いた白い箱に、帽子のような緑の屋根がかかった、印象的な外観。
並木道の突き当りにある可愛い”おうち”は、地域のランドマークのような存在となっている。
約25坪という小さな土地に建蔽率40%という厳しい条件だが、シンプルなプランによって狭さを感じさせない開放感溢れる住まいを実現した。
約10坪の正方形の四隅に、一坪大の直方体を配置。
四隅の箱に水回り、書斎、納戸、階段室などの役割を持たせ、残ったスペースを居住スペースとした。
1階には南と北の両翼にテラスを設け、日中はほとんど窓を開け放って過ごしている。
道路より高い位置に床があるため、外部からの視線をあまり気にせず、贅沢な開放感を味わうことができる。
無防備なほど開けっぴろげに外と繋がる住まいは、その魅力的な外観で街並みにも寄与。
家族を優しく包み、街の人々に愛される住まいが完成した。
外観
緑の屋根ですっぽり覆われた可愛らしい家は、街のシンボルのような存在。
道路より1mほど高い敷地を利用し、駐車場は地下に。
1階の床は地面から少し持ち上げている。
テラス
家の両翼にはテラスが設けられており、隣家に接する北側のテラスは玄関としての役割も。
公園に面する南側のテラスはリビングとフラットに繋がっている。
いつも窓を開け放って開放感を存分に味わっているが、床が道路より高いため、外部からの視線はそれほど気にならない。
キッチンから玄関テラスのほうを見る
正方形の空間の四隅に、縦長の箱が配置された造りとなっているのが分かる。
四つの箱を配したことで、残りの空間の開放感が際立つ。
キッチン
キッチンの床はリビングより一段低くなっている。
キッチン背面の窓からは、隣家の緑を借景。
キッチンから書斎のほうを見る
四隅に配置された箱と箱の間はガラス張りとなっており、空間を360度見渡すと、箱と開口が交互に並んでいる。
4つの箱は、1階では書斎、納戸、トイレ、階段室としての役割を持つ。
書斎
一坪ほどの広さの書斎は、暗いトーンで仕上げ。
開放的な空間の中、こもれる場所となっている。
建具は設けていないが、床や壁の色でリビングと境界が生まれた。
2階
開放的な1階とは違い、屋根にすっぽりと覆われている2階。
寝室や子供部屋、バスルームといった、プライベート・スペースとなっている。
屋根によって閉ざされた空間だが、バルコニーやトップライトから光を取り込むことで、閉塞感はない。
2階ロフトからの見下ろし
ロフトの上をベッドとして、その下に机を置いて、スタディスペースやワークスペースとして使用する。
バスルーム
コンパクトなバスルームには、置型のバスタブを置いた。