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緑に囲まれ街を望む、展望台のような家
京都の街を見渡すことができる、高台に建つ家。
敷地は前面道路とともに急勾配で、直角三角形のような形をしている。
風致地区*の指定もあり厳しい条件だが、緑に囲まれ街を一望する抜群の眺望を最大限に活かした住まいを目指した。
建物は、鋼管杭上の鉄骨ステージを基礎にした木造2階建てに。
地面から建物が浮かぶように建っている。
敷地が急勾配なのに加え高さ制限もあるため、床が水平にならなかった部分はスキップフロアとした。
2階に設けた玄関を入ると、細長い建物の端から端まで視界が抜けるワンルームの空間が現れる。
直角三角形様の敷地の長手方向には京都の街並みが広がり、横長の窓が景色を切り取る。
妻側の両端にも大きな開口を設け、また違った景色を望む。
北東のダイニングから続くウッドデッキの外には隣地の木々が生い茂り、料理をしながら、食事をしながら豊かな緑を楽しむことができる。
街並みや木々の緑、窓が切り取る景色は天気や季節ごとに表情を変え、毎日見ていても飽きないのだそう。
まるで展望台のような住まいが完成した。
風致地区…都市計画法において、都市の景観、自然美を保全するための制度。
キッチンからダイニングを見る
ダイニングの奥にはウッドデッキが続き、大開口から隣地の緑を望むことができる。
曲線を描いたキッチンは奥様の希望でモルタルで造作。
使っていくうちに生じる汚れなども味になる。
ダイニングキッチンからリビングを見る
2階は長さ約17mの細長いワンルーム。
LDKから端の書斎まで視線が抜ける。
天井には切妻屋根の構造をそのまま現した。
ウッドデッキからダイニングを見る
北西に設けたウッドデッキはダイニングとフラットに続き、大きな開口でつながっており、室内でも外に居るかのような解放感を味わえる。
気候が許せば、ウッドデッキで緑を楽しみながら食事をすることも。
リビングから街の景色を望む
横長の窓からは京都の町を一望することができる。
左手に行くごとに、窓の高さが低くなる。
玄関から書斎を見る
玄関前には薪ストーブを設置した。
玄関の奥にある書斎にも大開口を設け、近景を望む。
外観
鋼管杭に支えられ、急勾配に建つ切妻屋根の家。
隣地には木が生い茂り、森の奥行と明暗を感じることができる。
住宅ポーチ
玄関は2階に設けた。
道路から見た外観
敷地だけではなく、前面道路も急勾配。
風致地区の景観を守るため、伝統的な色調の仕上げの外観となった。