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家族の未来を包む、光に満ちた大らかな住まい
都心にほど近い閑静な住宅地の奥にある、小さな3階建ての家。
建て込んだ場所だが、西には隣家の庭が広がり、緑の借景を楽しむことができる心地良い場所。
敷地は道路から奥まった旗竿状で、プライバシーを保ちやすく静かというメリットがある一方で、南側にはマンションが建っているため、日当たりはよくない。
住まいの中に、いかに光を取り入れるかが課題となった。
主空間であるリビング・ダイニングは2階に配置。
12坪弱の2階全体を、間仕切りのないワンルームに。
さらに吹き抜けで寝室のある3階と繋ぎ、縦へ横へと続く開放的な空間をつくった。
空間全体に光を取り入れるため、様々な高さ、方向に窓を配置。
いろいろな方向に視線が抜け、窓ごとに異なる自然を切り取っている。
北の高窓は空を、西に配した横長の窓からは、隣家の庭の緑を望む。
マンションが隣接する南側には曇りガラスを入れ、視線はカットしつつも光を取り込んだ。
水回りと、ふたつの個室を配した1階は、将来家族構成が変化した場合にも対応するための工夫が。
寝室とは別に2部屋用意したことで、子供が生まれたり、両親と同居することになった場合も安心。
さらに玄関をバリアフリーにしたり、トイレと洗面台を2つずつ用意するなど、万全に備えた。
優しい光に満ちた清々しい空間で、今は夫婦ふたりでゆったりと暮らす。
そして将来、家族が増えた時にはいつでも受け入れられる、寛容な住まいが完成した。
2階LDK
リビングからキッチンのほうを見る。
ワンルームのLDKは吹き抜けで3階と繋がり、12坪とコンパクトながら、狭さを感じさせない伸びやかな空間となった。
大きな窓はないものの、小さな窓をいろいろな高さと方向に配置。
多方面から光を取り入れ、柔らかな光で満たされる。
ダイニングキッチンからリビングを見る
シンプルで清々しい空間。
吹き抜けを渡る階段は、空間に浮かぶオブジェのよう。
ダイニングキッチンの床はタイル貼りで、掃除がしやすく清潔感もある。
ダイニング
ダイニングの脇には、天井高を低くおさえた小上がりの畳コーナーを設けた。
キッチンのピクチャーウィンドウ
キッチンの窓からは、西側にある隣家の緑を借景。
真っ白な空間が緑を際立たせる。
階段
2階から3階を見上げる。
階段が交錯するようにつながっている。
3階主寝室
階段を上ると、夫婦のベッドルームが。
窓の外にはテラスが続く。
屋上テラス
庭代わりの広々としたテラス。
1階個室
将来家族が増えた場合に備えて、1階にはふたつの個室を用意。
夫婦ふたりで暮らす今は、ご主人の書斎として使用している。
1階個室
もうひとつの個室は、今は奥様が手芸をするための部屋にしている。
隣家が近くにあるため、窓は天井近くに配置した。
1階廊下
左手の曲線を描いた扉の中はトイレ。
車いすを回転させられるよう、空間にゆとりを持たせた。
北側外観
白を基調としたシンプルモダンな外観。