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空と共に暮らす平屋
新興住宅地の中でひときわ目を惹くモダンな平屋。
なだらかな切妻屋根、黒の外壁に覆われた落ち着いた印象の住まいの内部には、思いがけないほど大らかな空間が広がっている。
住宅街のため、住まいに取り込みたい景色は周囲にないが、平野部なので空は広い。
この開けた空を活かし、空を取り込んだ住まいをつくろうと考えた。
そこで、約90坪の敷地に建てた正方形の平屋の中央に、LDKとほぼ同じ大きさの中庭を設けた。
そして切妻屋根の南側の勾配部分を大きく切り取って、空へと開いた。
空を切り取る中庭を囲むように居室を配し、家のどこからでも空を眺めることができるように。
中庭にはウッドデッキを張って、第2のリビング・ダイニング、‟アウターリビング”とした。
隣地に建つ2階建ての家を視界に入れず空の景色だけを取り込むために工夫したのは、床の高さ。
中庭の北側にあるLDKの床は地盤より高くなっており、南側にある子供室や寝室は、中庭よりも65㎝ほど床が低い。
屋根の開口は南に行くにつれて低くなっており、視線が導かれて空が自然と目に入る。
計算された床レベルや開口部によって、視界を遮るものなく空の景色を楽しむことができる。
家のどこにいても空を近くに感じられる、開放的な平屋が完成した。
東側外観
黒い外壁に覆われた、シンプルでシックな平屋。
アプローチから階段を3段上がって玄関へ。
中庭
ウッドデッキを張った中庭が空を切り取る。
テラスは約4m×約8.6mで、LDKとほぼ同じ広さ。
天気が良い日はテラスで食事をとることもあり、アウターリビングとして活躍している。
中庭
北のLDKから南の子供室へ向かうに連れて、開口のある屋根が低くなっている。
LDK
LDKは南に向かって天井が高くなる。
床にはチーク、造作家具にはウォルナットを使用し、落ち着いた印象の内装に。
アウターリビング
窓をフルオープンすれば、リビングとテラスが一体化。
広々としたテラスは、お子様が伸び伸びと走り回る遊び場にもなっている。
子供室からLDKを見る
中庭を介して、南側の子供室から北側のLDKまで視線が繋がる。
家のどこに居ても、目に入ってくるのは青い空。