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都会のオープンスペースをいかしたRC住宅
谷中の路地の奥にある閑静な土地。
北側の隣地は墓地で、住宅が密集した周辺の中では貴重なオープンスペースといえる。
路地に面した南側の開口は最低限にし、墓地側に全面開口を設けた。
建て主の希望は、「心に生きる光と空間の流れる家」。
あえて部屋の区切りやドアを設けず、風通しの良いRC造4階建て住宅が完成した。
容積率いっぱいの床を切り分け、フロアを移動するごとに生活のシーンが切り替わるようにデザイン。
北側の開口部は一般アルミサッシとFIXを組み合わせ、コストを抑えつつ眺めと採光を確保した。
「家は家族とともに変化し、徐々に完成していくもの」と話す建て主。時間の経過を大切にしたいと、建設中の降雨によりコンクリート表面にできたクレーター状の穴も、補修せずにそのまま残した。
これから家族の様々なストーリーが空間に刻まれていくだろう。
北側外観
寺の境内に接している。
玄関
最低限の開口部で、表通りの喧騒をカットしている。
1階フロア
窓際にデスクを設置し、書斎・収納として使用しているスペース。
階段
建物の辺を回り込むように設けられた階段。
キッチンからの眺め
調理中でも家族と会話しやすいように、現場で確認しながら位置と高さを決定。
キッチン
吹き抜けの高さが5mあるLDKスペース。
タモ材フローリングに床暖房を設置した。
踊り場
395mm下がった踊り場にはスリットを設け、風や光を通すとともに縁側のように腰をかけることも可能。
吹き抜け
3階フロアからLDKとコミュニケーションをとることができる。
バスルーム
最上階に位置している。昔から変わらない、今後も変わらないだろう寺まちの風景を見渡すことができる。
ベランダ
周囲に高い建物がないので空が広い。
更新日時 2016年04月25日