河川氾濫による浸水被害の可能性ががある地域に建っているため、そのリスクヘッジとして建物を高床式にし、2階部分を居住空間とした。
1階部分は駐車スペースなどとして使用できるピロティ。

円筒型のパンチングメタルで覆われた不思議な螺旋階段。
家の中を貫き、屋上のテラスまで達する。

建物のボリュームを持ち上げる役目も担う。

螺旋階段を上ると、2階居住スペースへと入る玄関が現れる。

2階を貫く螺旋階段の円筒の周りにはぐるりと棚を巡らせ、CDや本を収納している。
音楽や読書が趣味のご主人は、CDやレコードを約2000枚所有、蔵書も数千にのぼる。
膨大なコレクションをセンスよくディスプレイしながら収めることができた。

LDKは広々としたワンルーム、3.65mと天井も高く、開放感のある空間。
建て主の希望で壁の一面はすがすがしいブルーに。
曲線を描いた個室へのドアが印象的。
はしごをのぼった中2階にも、個室が2部屋ある。

個室からリビングを見ると、美しく並べられたコレクションが目に入る。
円筒型の収納は、インテリアを楽しむオブジェのような存在でもある。

棚の仕切りの一部は取り外し、付け替えることができるので、気分に応じてディスプレイを変えることも可能。

南側に設けた窓から、気持ちの良い自然光が差し込む。

ダイニングの脇にはパソコンなどを置く書斎スペースを設けた。

日が差し込む明るいダイニング。

黄色のディスプレイを中心に、カラフルな照明やチェアがセンス良くコーディネートされている。

LDKの床には幅広のパイン材を使用。
床と同じ材質でダイニングテーブルを作った。

アーチ状のドアを開けると、1段下がって個室がある。
4畳と、こぢんまりとしたスペースで、壁をはさんでもう1つ、同じ大きさの部屋がある。
個室はコンパクトに、その分リビングをできるだけ広くとった。

リビング・ダインニングとひと続きになっているオープンキッチン。
家事をしながら全体を見渡すことができる。

螺旋階段を屋上までのぼると、広々としたテラスが。
ここでお酒を飲みながら音楽を聴いたり、読書を楽しむのが至福の時なのだそう。
洗濯物もあっという間に乾くそうで、実益も兼ねたスペースとなった。