- Like!
- 3
自然と共存し、土地に根付く家
里山と畑に囲まれ、周囲の自然に溶け込むように建つ家。
日本の原風景のような環境の中、まるでずっとそこにあったかのような佇まい。
建て主がお祖母様から受け継いだ思い入れのある土地。
豊かな自然環境に囲まれ、野生動物の姿を見かけることもあるのだそう。
この土地の自然体系を壊さず、人が自然と共存できるような家づくりを目指した。
建物の外壁は、基礎工事の際に生じた残土を固めてつくった土壁とレンガ。
さらにレンガはワークショップを開いて建て主と近隣の人とが協力して一緒につくったもの。
その土地から出る自然素材とその土地の人が持つ力を活かして家を作り上げた。
内部は柱の少ない、開放的な大空間。
空間は家具で間仕切りをし、長年のライフスタイルの変化に応じて空間構成を変えることができる。
リビングの南側全面には全長6mもの窓を配し、大開口で内と外とがつながる。
周囲の自然との一体感がある住まいとなった。
外観
畑と里山に囲まれた家。
美しい自然に溶け込むように佇んでいる。
外観
外壁に使用したのは基礎工事のときに残った土を使ってつくった煉瓦と土壁。
そこに”建っている”というより、まるで地面に”生えている”かのように見える。
外観
この土地から出た残土でできた日干しレンガ。
ワークショップを開き、レンガづくりの経験がある近所のお年寄りに製法を習いながら近隣の人や学生と共につくった特別なもの。
その土地の自然素材と、その土地のコミュニティを家づくりに生かした。
リビング
リビングダイニングとして使っている空間。
家全体が土間の床となっており、床にも土地から出た残土を利用している。
南側全面が窓となっており、里山の景色を大パノラマで切り取っている。
ガーデン
リビングの南には全長6メートルの大開口が広がる。
木製サッシは全てを片側に引き込むことができる。
窓を開け放てば内と外との境界線が曖昧になり、周囲の自然との一体感を感じることができる。
水盤
リビングの開口の前には雨水タンクとつながる水盤が。
リビング
柱のない、広々とした大空間。
家具で空間を仕切っており、家族構成の変化に応じて構成をフレキシブルに変えられる。
土間空間の南側はLDとして、北側は寝室として使用している。
ベットルーム
リビング北側のベッドルーム。
可動式の個室ユニットは、ライフスタイルに応じてその形を変えることができる。
リビングダイニング
ダイニングからキッチンを見る。
LDとキッチンの間には収納を兼ねた壁が。
キッチン
建築現場から出た集成材の端材を利用して造った壁。
キッチン
集成材をパズルのように組み合わせた壁が、収納扉をカムフラージュしている。
キッチン
LDとゆるやかにつながりながらも独立したキッチンとなっている。
廊下
和室へと向かう廊下。
和室
玄関の奥には和室が。
洗面所
家の北側に水回りを集約。
バスルーム
ガラスの間仕切りで空間に広がりを持たせたバスルーム。
天井の杉には防腐処理を施している。
トイレ
トイレなど衛生機器はLIXILのもの。