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- コートハウス
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閉じた箱の中に、趣の違う4つの庭を持つ家
駅にほど近く、ビルや住宅、マンションが点在するところにある家。 敷地の両側には建物が建ち、さらに将来は南側、北側にもマンションなどの建物が建つことも予想される。 周囲には特に住まいに取り込みたい景色はないため、外に対しては閉じ、内側に‟自然”をつくろうと考えた。 南北に奥行のある敷地を目いっぱい使って建てたのは、真っ黒な箱のような3階建ての建物。 外から見るとほとんど窓がなく、すっかり閉ざされている。 閉じた外部に対し、内部に広がるのは、抜け感のある開けた空間。 趣向の異なる4つの中庭を配し、住まいのあちこちに緑をちりばめた。 まずはアプローチに沿って低木を植えた前庭が。 玄関ホール正面に中庭、玄関ホール右手に南庭、北側の和室に面して、和を意識した北庭を設けた。 3階建てのボリュームに合わせて、中庭や南庭にはハイノキやヤマボウシといった背の高い植物を植えている。 木々は1階から空に向かって貫くように伸び、家のどこに居ても緑が目に入る。 閉じた箱の中は、まるで森林の中にいるかのような自然溢れる空間となった。
地中海のリゾートのような緑溢れるコートハウス
都心の住宅街にありながら、地中海のリゾートを思わせるような緑豊かなコートハウス。 敷地面積は50坪とさほど広くはないものの、そう感じさせない広がりがある。 建物には6つのガーデンテラスがあり、それらをスキップフロアのようにレベルを変えながら立体的に配置。 それぞれの庭に面する空間に合わせて植栽にも変化をつけた。 1階のリビングを出ると現れる第1のガーデンテラスに植えたのは、樹齢150年のオリーブの木。 そこから5段ほど上がった第2のテラスはダイニングセットを置き、休日にはバーベキューを楽しむことも。 向きを変えてさらに階段を上ると、ガラス張りのバスルームに面した第3のテラスが。 バスルームを彩るようにラベンダーを植えた。 2階からこぼれ落ちるような緑を望む第4のテラスの先にある階段をのぼると、ハーブに囲まれた第5の屋上テラスへ。 周囲には低層階の住宅が立ち並んでおり、ハーブの緑と空を楽しむことができる空中庭園となっている。 第6のテラスガーデンは、リビングの北側にある小さな庭。 リビングに朝日を取り入れ、このテラスがあることによって家全体が緑で覆われる。 伸びやかで豊かな、緑に包まれた住まいが完成。 休日には自らが庭を手入れし、家を、生活を愉しんでいる。
株式会社安井秀夫アトリエ 東京都 建築家
3つの庭を配した、緑溢れる街路のような家
駅が近く便利なエリアにある、夫婦ふたりが住まうための平屋。 利便性は高いが周囲に自然が少ない住宅地のため、プライバシーを守りつつ住まいに緑を取り込みたいと考えた。 そこでイメージしたのが‟街路”。 食事や読書、休憩など住み手がその時々に場所を選択し、自由に過ごせるように部屋の役割を曖昧に。 延べ床面積約126㎡の内部空間には間仕切りを設けず、主空間と居室との床レベルや床の材質を変えて緩やかに空間を分けた。 そのワンルーム空間に緑をもたらすのが、ガラスに囲まれた大小3つの庭。 それらの庭を囲むように各居室が配置されており、中庭を軸として8の字に回遊できるようになっている。 緑溢れる家の中で過ごすと森林を散策しているような心地よさがあり、ここが住宅街であることを忘れてしまう。 まるで自然の中で暮らしているかのような、自由で伸びやかな住まいとなった。
石井秀樹建築設計事務所 東京都 建築家
4つの庭で自然と、人と繋がる家
住宅密集地に建つ平屋のコートハウス。 住まいには4つの庭を設け、光と風、緑といった自然を存分に取り入れた。 敷地は旗竿状で、「竿」となる部分を緑溢れるひとつ目の前庭に。 南北に細長い長方形の「旗」部分には、敷地いっぱいにコンクリート造の箱のような平屋を建てた。 緑豊かなアプローチを抜けると、箱の中には光に満ちた別世界が広がる。 1階には中庭をふたつ設けた。 リビング・ダイニングはふたつの中庭に挟まれ、光と風が抜ける清々しい空間。 LDの南側には中庭1を介してオフィスを、北側には中庭2を介して個室を配置。 キッチンと水廻りを通り抜けられるようにして、中庭2を囲むように諸室をぐるりと配し、 住まいに回遊性を生む。 中庭2が生活空間の中心を占めると,中庭1はオフィスとの距離をつくる。 逆に中庭1をオフィスの中心とみれば,中庭2は住宅との緩衝帯に。 住み手の心のオン/オフにより、オフィスと住宅が巧みに共存する。 4つ目の庭は空に向かって開いた屋上庭園。 屋上に芝生を敷き、家庭菜園も作って緑豊かな庭にした。 芝生の上で空を眺め、太陽や芝の感触を感じながら豊かな時間を過ごしている。 屋上庭園の手入れをしていると、隣家の2階の窓越しにご近所さんと挨拶を交わし、 コミュニケーションをとるようになった。 長男の友人を招いて、屋上の芝生にテントを張り、一夜を過ごすこともある。 自然と、そして人とつながる「風通しのいい家」が完成した。
And Associates 東京都 建築家
芝生の庭を囲む、光に満ちたコートハウス
約100坪という広々とした敷地に建つ、シンプルモダンな家。 ご夫婦揃って幼い頃から広い芝生の庭がある家で暮らしてきたという建て主は、新居にも日当たりの良い広々とした庭を求めた。 敷地は角地にあるL字型の変形土地。 隣家によって南側の大半が日陰になってしまうため、いかに光を取り込み、ご夫婦の希望である明るい中庭を実現するかが課題となった。 そこで、中庭に盛り土をして、地盤面から1.3mほど地面を持ち上げることに。 そうすることで中庭には陰が落ちることなく、光で満たされた空間になった。 住まいは‟P字型”の配置となっており、北側には玄関、予備室、LDKを、LDKの南に続く中庭をぐるりと囲むように水回り、寝室、フリースペースとなる個室を配した。 LDKとひと続きの中庭を地盤よりも高くかさ上げしているため、LDKから見ればほかの居室は半地下のように見える。 中庭のほかにも玄関の正面とバスルームに面したふたつの坪庭を配し、家のどこにいても外とのつながりを感じられる開放的な住まいとなった。 休日には友人たちを招いてデッキで食事をしたりお酒を飲んだり、芝生の感触を楽しむように寝そべったりして庭のある暮らし楽しむ。 光と緑、青空を感じる、心地良いコートハウスが完成した。
石井秀樹建築設計事務所 東京都 建築家