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住所:
東京都 世田谷区新町1-5-23203
会社URL:
http://micomico.co.jp/
FAX:
03-5877-6850

篠原 勲

東京都

建築家

電話:03-5877-6850

境界線の変化が開放感を生み出した家

フリースペースから南側を見る

東京西部に位置するその住宅は、道路を挟んだ向かいに公営団地の緑地を臨む立地にある。
鉄骨梁を組み入れた木造軸組構造で頑丈につくられた、築35年木造住宅の改築である。
将来的に家族の人数が変わることを見据えたうえで、間仕切りを減らした開放的な空間にしたいというのが施主の希望だった。

第一種低層住居専用地域という住みやすい環境でありながら、幹線道路沿いに位置し近隣との距離も近く、圧迫感を感じやすい立地だった。そのまま住むには閉塞感がありすぎた為、解決策として内と外の境界を平面のレイヤー状に再構築した。
道路側の高塀を無くし、代わりに樹木を植えて縁側を設置。
境界線を引き直すことで圧迫感を排除し、外に開きながらも道路からの視線をカットしている。

元々使われていた木下地や銅縁、ベニヤなど使えるものは残しつつ新たな息吹を吹き込んだ。
既存と新設を併用することで風の抜けや緑をより近くに感じられる家になり、以前よりも奥深い住環境を手に入れることができた。

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  • 土間
  • 木造二階建
  • 既存部材

木造住宅の自由性を生かしたリノベーション

リビング

都心に建つ築30年の中古住宅をリノベーションした、建築家の自邸。
既存の建物は小ぶりな木造2階建てで、南側には小さな庭があった。

仕事場にもなる書斎や、さらに同居する母のためのスペースを確保しようとすると、家のボリュームが大きくなる事が考えられる。
近隣には民家が建ち並んでおり、隣家に圧迫感を与えないよう、ボリュームを抑えつつも広がりのある住まいを目指した。

そこで、柱や梁を切ったり繋いだりと自由に改築できるという木造住宅の特長を活かしたプランに。
既存の家の屋根から外壁までを、まるでりんごの皮を剥くように一部分切り取り、南側に細長い2階建ての棟を新設。
既存部の北側は2階建てのまま残し、南側は基礎から屋根裏まで吹き抜けの「室内庭」にした。
外から見ると、3つの小さな棟が並んでいるように見える。

3つの空間の間はガラスのスリットでつなぎ、光や視線が通るように。
室内庭は光や風を住まいにもたらすとともに、南側新設部にある母のスペースとの緩衝エリアとなっている。

家を‟切り離す”という木造住宅ならではのプランで、周囲の家並みに合わせつつ、住み手のライフスタイルに合った住まいが完成。
空間を小さく分けることによって、かえって広がりのある空間が実現した。

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  • 吹き抜け
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  • 室内庭