タイルや石材を施工する上で必要とされる「目地」。
これは1枚1枚の微妙なサイズのばらつきを調整するのみならず下地(躯体)の収縮やタイル(石材)自体の熱等の伸縮によって発生する剥離・脱落を暖和する重要な機能も持っているのです。
今回は、目地の美的役割と様々なパターン等をご紹介します。
もしも目地がなかったら?
下地の素材が湿気により伸縮してしまう可能性があります。
目地なしでタイルを突きつけて施工すると、伸縮を吸収する事ができずタイルに直接負担がかかり、タイルが欠けたり、ヒビが入ったり、最悪の場合は剥がれ落ちることもあります。
ネムリ目地 (突き付け目地)で目地無し施工を好まれる方も多くおられますが、やはりタイルや石材を施工する場合は目地本来の機能も生かし、尚かつ目地も楽しんで下さいね!
いろいろな目地材
セメント系目地材
一般的によく使用されるもので、内外装タイルように調合されています。
ブリック目地材
モザイクタイルの施工に最適な骨材配合に調整したものやレンガ積み及び10㎜以上の目地詰めが出来るように粗い骨材が調合されています。
カラー目地材
豊富なカラーのガラスモザイクやタイルモザイクとの組み合わせで、付加価値のある仕上がりが楽しめます。
防水性・防カビ性に優れた、屋内専用のカラー目地材があります。
弾性目地材
適度なしなりを持ち、進藤に追従し、目地割れ、目地とびを防ぎます。伸縮・反りが起こりやすい下地への施工に最適です。
エポキシ目地材
モルタル目地に比べて吸水率が低く、汚れに強い特徴があるため、キッチンやサニタリーにお奨めです。
また、耐酸性、耐アルカリ性にも優れています。
ラメ剤を混ぜることにより、キラキラした印象に仕上がります。
目地のパターン
代表的な目地パターンの種類をご紹介します。
皆さんもいろいろな場所で見たことありませんか?
目地詰め方法
主に、塗り目地と一本目地の方法があり、タイルや石材などの表面状態や材質などによって使い分けします。
目地を作る「張り板」とは?
同じパターンでタイルや石材をたくさんシート加工する場合は「張り板」と呼ばれる専用の板を使用します。
モザジクタイルを決められた枠の中にセットし、紙やネットで固定することによって、施工がしやすくなります。
材料のサイズや形状により、それぞれ専用の「張り板」を使用してシートの加工をします。
オートメーション化が進んだ工場では自動張り機を使用して、大量にシート貼り加工が行われています。
近年、職人技になりつつある木製「張り板」を作る人が激減し、複雑ではない張り板には樹脂製のものも多く使用されています。
工場のラインでは、大量生産に向く専用の金型を作り、自動張り機で加工作業が行われています。