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賃貸物件をリノベして理想の店舗兼住宅に
新しい店舗が増えている県内でも人気のエリアで、偶然空き家を見つけた建て主。
交渉の末、築40年の店舗付き住宅とその隣に棟続きになった住宅、2軒を賃貸してフルリノベーションすることに。
もともと店舗だった部分は、奥様が営む洋服と雑貨のショップに。
住居の玄関は店舗の入り口とは別に設け、空間を分けた。
居住空間の1階は、たくさんの友人を招いてもてなすことができる、吹き抜けのダイニングを中心に広がる。
玄関からダイニング、キッチンまでひと続きになっており、開放的な大空間となっている。
既存の柱を現し、その柱が上下を貫くように見せることで、縦の方向へと広がりをもたせた。
内装は既存の構造材の素材感に合わせてオイルステインで仕上げるなど、古い物が持つ魅力を生かした、味わいある雰囲気となった。
2階にはリビングと、作家活動をしているご主人のためのアトリエ、寝室や水回りを配置し、プライベートな場所に。
アトリエと水回りは箱の中に収まるようになっており、それらの箱の外にリビングを、アトリエの箱の上に寝室を配置した。
空き家を賃貸してリノベーションすることで、理想の店舗と住まいが実現した。
外観
軒続きの二件の空き家を賃貸し、フルリノベーションする許可を取った。
右側は元店舗兼住宅で、左側は別世帯が住んでいた住居。
もともと店舗だった部分を奥様が営む衣料・雑貨のショップとした。
店舗部分外観
もともとクリーニング店だった店舗を改装。
レディスの洋服や雑貨を扱うショップ「マチマチ」へと生まれ変わった。
ショップ
モルタルや足場板などで仕上げた素材感ある店舗。
カウンターに貼ったタイルは、海外輸出向けに造られた美濃焼のもの。
住居玄関
住居の玄関は、店舗の入り口と分けた。
玄関扉や土間は既存のまま残し、靴箱はラーチ材で造作した。
玄関からダイニングを見る
玄関からダイニング、奥のキッチンまで間仕切りなく続いている。
ダイニング
友人を招くことが好きだという建て主ご夫婦は、大勢をもてなせる広いダイニングを希望。
2階部分の床を一部撤去し、大きな吹き抜けをつくった。
上下に繋がり、広がりのある空間となった。
ダイニングから玄関を見る
ダイニングテーブルは建て主が自作。
ふたつのテーブルを並べて縦長にすることも、正方形にすることもできる。
ダイニング
視界が縦に抜ける、吹き抜けのダイナミックな空間。
既存の柱が、空間を上下に貫くように見える。
ダイニング・キッチン
玄関からキッチンまでがひと続きの一体空間。
調理をしながらダイニングにいる友人たちとコミュニケーションをとりやすい。
キッチン
空間に馴染む、ラフな印象のキッチン。
カフェのようなオープンな食器棚は、既存の押入れの柱を活かして造作。
2階から見下ろす
既存の柱と馴染むように、手すりはオイルステインで仕上げて素朴な味わいに。
手すり壁に使用した透明の波板も味がある。
2階廊下
天井は既存の小屋組を現し、断熱材を入れてラーチ材を張った。
2階アトリエ
白い箱型の壁の中に、ご主人のアトリエがある。
2階廊下
アトリエの箱によって仕切られるようにしてできた2階の廊下。
2階リビング
アトリエを覆う箱の外側にリビングを配置。
ベッドルーム
アトリエの天井は低く抑え、その箱の上をベッドルームとした。