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家族を包みこむ、田園の切妻屋根
自然やアウトドアが大好きという建て主ご一家。
新築の際に選んだのは、川越の郊外にある田園地帯だった。
昔からの農家や新興住宅が点在する周囲は、市街化調整区域に指定され、風景が守られている。
この緑豊かな光景を暮らしに取りいれ、田園と一体となった住まいをデザインした。
正方形の建物に矩勾配の屋根をかけ、南側を開かれた空間、北側をプライベートな空間と定義。
庭からテラス、リビングから吹き抜けを通り、子ども室までを広々とした立体的なひと続きとした。
アフリカの家を参考にした換気塔が、大屋根から煙突のように突き出て目を引く。
ユニークな外観もきっかけとなり、地域に新たなコミュニケーションが生まれつつあるそうだ。
外観
切妻屋根とスギ縦羽目板張りで目を引く外観。
右側の煙突状の部分は、換気のための「風の間」。
リビング
切妻破風を全面ガラスにし、明るく開放的な空間を演出した。
テラスへの開口部
網戸、ガラス戸、障子の9枚を戸袋に納めれば全面開放することができる。
ダイニングから階段方向を眺める
北側には寝室や水周り、収納などプライバシーが必要な場所を集めた。
階段下は、子どもたちの隠れ家。
ダイニング
床レベルを上げたダイニングでは、掘りごたつ形式の囲炉裏テーブルを作り付けた。
キッチン
大容量のカウンターを備えたモルタル仕上げのキッチン。
ルーバー上の天井は、「風の間」と繋がっている。
寝室
北側に設けたプライベートスペース。
子ども室
吹き抜けを通して、階下の気配が感じられる。
現しの垂木が山小屋風。
風の間
換気塔である「風の間」は、暖かい空気を上へ逃し、開口部から新鮮な空気を取り入れる。
効果を高めるため、内部は黒に塗装。
周辺の風景
窓の外には田園風景が広がる。