山縣洋建築設計事務所
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山縣 洋
神奈川県
建築家
電話:044-931-5737
9.8坪の小さな家の中に広がる豊かな空間
敷地面積16.7坪、建築面積9.8坪の、いわゆる‟狭小住宅”。
小さな家の中には、狭さを感じさせない豊かで多様な空間が広がっている。
狭い敷地に家を建てるとき、床面積をぎりぎりまで確保して生活スペースをできるだけ広くとろうと考えがち。
しかし外部をうまく生かし外との繋がりをもたせることで、内部も伸びやかで快適な空間になると考えた。
そこで、3階建ての建物を縦に3分割。
南側道路に面した外側を、内と外の中間地点となる緩衝エリアに、中央を生活スペースに、一番奥の北側を階段室として振り分けた。
緩衝エリアには各階趣向の違ったテラスを設け、階段室は上部全面をトップライトに。
そのふたつのスペースに挟まれた生活スペースは、南北両方から届く光で満たされている。
1階の玄関を入ると現れるのは、天井高を抑えた落ち着いた玄関ホール。
階段のはるか上にあるトップライトから、3層を貫いて光が差し込む。
主空間であるLDKは2階に配置。
最も天井を高くとった開放的な空間で、リビングとテラスは窓をフルオープンすればひと続きに。
テラスもリビングの一部のようになる。
3階は寝室とワークスペース。
南側はテラスから、北側は階段室のトップライトから光がたっぷりと入る。
さらに上部にロフトをつくったことで、3階の床レベルに差が生じ、空間におもしろい変化が生まれた。
外部との接点を多く持たせることで、面積以上の広がりがある開放的な空間が実現。
街中に建つ小さな家ながら、外部の自然を感じる豊かな住まいが完成した。
- ロフト
- テラス
- ウッドデッキ
- トップライト
- パンチングメタル
- 狭小住宅
- 3階建て
- 坪庭
- ルーバー