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投稿記事
天井や壁に用いた曲線形、あえて上部をつなげた間仕切り壁、壁から天井まで一体となった厚みのある左官のテクスチャー、これらのエレメントが組み合わさり、障子窓からのやわらかい光が、はっとするような陰翳のグラデーションを生み出す空間になりました。
53㎡というコンパクトな面積ながら、曲線によってシームレスで繋がる壁と天井に、間仕切壁の上部から回り込む光が、空間に奥行きをあたえています。
一面バルコニーの住戸のため一方向のみからの採光ですが、室内に充ちる光の表情はとても豊かで、意図しなかったたくさんの景色や発見があり、見ていて飽きません。
マンション共用部となる窓には手を加えられず既存のままですが、開口を設計できる新築案件以上に光や風景がデザインされるという逆説的な結果は、今後にインスピレーションを与えるような新たな発見でもありました。
株式会社アオイデザイン aoydesign 神奈川県 建築家
- 独立基礎
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木々に包まれ自然を感じる高床式の家
木々生い茂る斜面に建つ建築家の自邸。 緑豊かな周囲の環境は山奥の別荘地を思わせるが、実は駅やバス停からほど近い便利な場所にある。 丘陵地を開発した住宅地の隣に売り出された約1250坪の宅地を、10世帯で共同購入。 そのうち最も急斜面の敷地を選んだ。 敷地の北側は保存緑地となっており、緑に囲まれた環境がこれからも保たれる。 できるだけ既存の雑木を残し、自然豊かな環境を生かした住まいを計画した。 木の根にダメージを与えないために、独立基礎を採用。 8本の鉄骨柱と4枚のコンクリート壁によって、高床式の舞台のような建物を支えた。 高床式の建物は東西に細長い平屋。 南に大きく開き、雑木林の景色を最大限に取り込む。 平屋の中心にはオープンな玄関ホールを設け、その東側にはLDK、西側には個室と水回りを配置。 玄関ホールや回廊、半屋外のスペースが住まい全体と外とを緩やかに繋ぐ。 室内はモノトーンで統一したシンプルモダンな空間。 色味を抑えたシックな室内に、林の緑が映える。 雑木林は、天気や季節によって違った表情を見せる。 晴れた日はもちろん雨の日の景色も、冬の雪景色も美しい。 自然の恵みを享受し、木々に囲まれた暮らしを愉しんでいる。
ycf/山下喜明建築設計事務所 奈良県 建築家